
すべての人々に
教育の機会を届け
世界中の子ども達が貧困の連鎖から抜け出すための
課題を解決します
AFCは上記ミッションを達成するために、現地の村人を主体とした自立支援による教育支援を実施します。ここではなぜ国際協力が必要か、世界の子ども達の現状・課題を紐解き、AFCの国際協力についてご紹介します。
なぜ国際協力が必要?
世界の現状は?
- 世界の人口 77億人(2050年には約100億人)
- 日本の人口 1億2,000万人
- 飢餓人口 8億2,000万人
- 飢餓で亡くなる子ども 5秒に一人
- 強制的に働かされている子ども 1億5,200万人
世界の食糧を100とすると20%の人がその80%を食べています。戦争、難民、貧困、人身売買、少年兵、差別、環境汚染、etc。これらは私たちには関係のないことでしょうか?
貧困とは単にお金がない、ということだけ?
貧困とは、教育、医療、福祉など人間として当然国がしてくれるはずのサービスを受けることができない状態のことです。自分の将来に対する選択肢(高校・大学へ行くことや、会社で働く等)がなく、そのチャンス(機会・可能性)すらない状態です。
国際協力とは?
これらの課題の解決のために現地の人々のために活動するのがNGOの国際協力です。
世界の子ども達が学校に行けない理由は?
クイズ
世界中に、小学校に行きたくても行けない子どもが何人いるでしょうかか?
1: 6,700万人
2: 1億人
3: 2億人
正解は、6,700万人です。2番はおおよそ10年前、3番はおおよそ20年前の数字です。
学校に行けない主な理由は?
- 戦争
- 貧困
- 学校が無い
- 親の理解が無い
- 児童労働
- 家の仕事の手伝い
- 弟や妹の世話、など
学校に行けないとどうなる?
ミャンマー少数民族の場合
- 字が読めない、書けない、計算ができない(独自の言語を持っていることが多いため)
- 自分の意見をうまく言えない
- 情報が少なく物事の善し悪しの判断ができない
- 騙されて子どもを売ってしまう
- 人身売買、児童買春、臓器売買の被害に遭う可能性が高くなる
- ストリートチルドレンになる可能性が高くなる
- まともな職に就くことができない
- マフィアに入り麻薬の密売、薬物中毒になり刑務所行き
- 自分の子どもも後を辿り、貧困の連鎖から抜け出せない
彼らにとっては「生きていくために教育が必要」なのです。
少数民族が直面している課題
ミャンマーには主要民族であるビルマ族のほかに135といわれる少数民族が暮らしています。歴史的には、100年以上に亘る英国による分断統治から独立したものの、社会主義、軍事政権の時代が続き、社会も経済も疲弊し現在に至っています。
国連ではアジアの最貧国のひとつとされ、GDPはタイの1/7、日本の1/73である(2014年IMF統計)。更に2011年の民政移管以降、急激な貨幣経済の流入により、ビルマ族と少数民族との間に貧富の格差が広がり、未だ各地で紛争が起こっています。
このミャンマー少数民族の「貧困問題」の解決に不可欠なのは「教育」ですが、単に学校舎などのインフラ建設で教育を推進するだけでは解決には至りません。衰退した少数民族の村が自立的にエンパワーすることが必要であり、村人一人ひとりの意識向上が重要なのです。
加えて、遠隔地の閉塞された少数民族地域において、教育は初等教育から著しく立ち遅れているという課題があります。落第制度がある小学校の中退率は52%にも上ります(2013年ミャンマー政府教育省 多角的教育研究報告書)。その主な原因は母語として民族語を使用する少数民族の子ども達にとって、授業が公用語であるミャンマー語で行われるというハンディキャップがあるのです。
国家の課題
- 国軍によるクーデター中(民主化勢力+国民+少数民族 vs 国軍)
- 人材不足(永年の軍政により大学封鎖、政治犯の収容、国外流出、など)
- 少数民族との内戦(カレン族、カチン族、ラカイン族、ロヒンギャ族など)
- インフラの未整備(水道、電気、道路、病院、学校など。国費は軍事費へ)
教育面の課題
- 村人が建てた竹製の校舎は老朽化が激しく、雨期には半年間授業ができない
- 村が雇った教師は中卒の子どもで、教育レベルが低い
- 小学校には教師が2名しかいないため複式学級にならざるをえない
- 貧困のため新しい教材が買えない
- ミャンマーでは中学校や高校は遠くの大きな村にしかなく通学が困難なため進学を諦める子ども達が多い
- 少数民族パオ族は独自の言語を持っているが、公教育は公用語であるミャンマー語で行われるため、ミャンマー語の習得は必須となる。しかし小学校に入学した時点でミャンマー語ができないとビルマ族との教育の格差は明らかである。

AFCの国際協力手法(建設はあくまでプロセスで自立を支援)
- 現地より要請(村→自治政府→AFC現地コーディネーター→AFC)
- ベースライン調査(村のニーズと自治政府の政策の一致)
- 理事会・マネジメントチームで協議し実施決定
- 村人との信頼関係構築(常に相手を尊重する姿勢)
- 村人主体の開発委員会設立(僧侶、長老衆、村長、若人衆、当会調整員)
- 開発委員会の役割分担(総括、大工選定・調整、工期管理、会計、他)
- 村の基金設立(基礎部分は村の基金で建設)
- 基礎建設(全村民がボランティアで参加、子どもは大人の背中を見て育つ)
- 教育施設建設(寄付金募集や、助成金等を申請、実施主体は村の開発委員会)
- その後の運営基金設立(学校果樹園、農園などによる収入で運営)
- 事業完了、その後は開発委員会が運営
- 落成式に出席(全村人と喜びを分かち合う)
- 評価・モニタリング
- フォローアップ



新施設建設による成果の例(小学校の場合)
- 耐久性のある校舎ができて、子ども達の安全が確保されるようになった。
- 雨期でも授業可能になり衛生的な環境が整備され、子ども達が健康になった。
- 規程をクリアすれば政府の公認校として認められるようになった。
- 政府から教育大学を卒業した教師が派遣されるようになった。
- 教育の質が向上した。
- 生徒の勉学意欲、教師の指導意欲が向上した。
- 村の負担が軽減された(以前は村が教師を雇用していた)。
- 両親の理解を得られるようになった(教育への理解、衛生意識)。
- 村人主体の自立支援をすることで開発委員会を中心に村が活性化し、発展した。

活動の実績
2001年から20年間にわたって、前身団体でミャンマー北東部シャン州の少数民族の居住区において、村人と自治政府と協働で、村人の組織化による村人主体の施設建設並びに運営支援活動を実施してきました。その事業を継承し、また発展させながら活動を進めて参ります。建設はあくまでプロセスであり、その成功体験から、村人が自身と誇りを持ち、村の他の開発に自立的に関わることを目的としています。
- 保育園建設・・・6村
- 小学校建設・・・7村
- 中学校建設・・・3村
- 学校寮建設・・・8村
- 診療所建設・・・4村
- 衛生事業・・・8村


